健康保険証の機能を、個人番号カードが持つというニュース。

ネットではさっそく、「マイナンバーカードを持ち歩くのか?当初言ってた話と違う」「病院の受付担当者が、過去の病歴をみたりできるのか」「利用範囲を勝手に拡大するのはやめろ」など、批判が起きています。

個人番号カードを持ち歩きたくない、という気持ちは大いに理解できます。しかし、医療過誤、不正請求や二重投薬など防ぐ意味でも、これは進めるべきだと思います。マイナンバーを直接使うのではなく、医療IDと連携させるような方法を考えているようですから、病歴など個人のプライバシーが直接紐付いて漏れる、ということはないように対策がなされるようです。

現在の保険証の最大の欠点は、なりすましが可能ということです。他人の保険証を持参すれば、診療が受けられてしまうほど、本人確認の手段を病院側は持っていません。また無駄が多いのも事実です。お薬手帳を何冊も持っていませんか?ないと言えば、新たな手帳を交付してくれますよね。お薬手帳の意味は、ムダな薬代を減らす、二重投薬や、時には薬同士の組み合わせで思わぬ事故が起きるなどのリスクを回避するためにあります。ですが、現状のお薬手帳は十分その機能を発揮しているとは言い難い状況です。個人番号カードの裏面にあるICチップの空き容量を利用して、こうした情報が読み取れるようになれば、国の進める医療介護費の削減だけでなく、個人のためにも役立つようになります。