このコラムの中で、マイナンバーについて触れている点で、村上氏の指摘について考えてみました。氏は「マイナンバーが導入されて1~2年もすれば、稼げる社労士、淘汰される社労士の二極化が一気に進むと言われています」と言います。この点全く同感です。近未来(そう遠くない未来です)の話として、今後マイナポータルなどの改良が進み、人工知能が実装されるようになると、数字のシミュレーションが誰でも出来るようになるかもしれません。いえ、もう可能になっています。話はそこまで大げさにしないまでも、給与計算のソフトがあれば、現在でもアルバイトを雇って入力だけすれば申請が出来てしまうわけです。大事なことは、社労士に限らず、士業で食べている人は、資格以外のプラスアルファがなければ、ますます仕事がなくなっていくと思います。そのとき慌てないためにも、情報セキュリティの知識を身につけ、会社でITに強いと頼られるようになれば、仕事の幅はぐっと広がってきます。ホームページだって換わりに作ってあげるぐらいのスキルも身につける。マイナンバーは、電子政府に向けた始まりなのですから、紙に頼っている企業は、ますます時代から取り残されていきます。税理士だって税務だけやっていればいい、という時代は終わりました。「情報」に強い士業を目指してください。(田淵義朗)